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婦人科専門外来で扱う病状・病気


月経のお話

  女性は初経(月経の始まり、平均12歳)から閉経(月経の終焉、平均50歳)まで月経と付き合うことになります。月経は身近で日常的なものですが、様々な原因によって異常や病的な状態となることがあります。長期にわたる月経周期の乱れや無月経などは生殖能力の低下だけでなく、慢性的な女性ホルモンの分泌低下につながり、長期的健康障害(骨量低下、高脂血症、自律神経失調など)とも関連します。月経困難症(主に月経痛により日常生活に支障をきたす場合)に関しては、その原因として約半分に子宮内膜症や子宮筋腫といった器質的疾患が潜んでいます。残り半分は原因が明確でなく単に痛みか強いというもので、鎮静剤を使用することになります。月経に関連する症状には身体症状だけでなく精神症状(イライラ、怒りっぽいなど)もあります。精神症状は女性ホルモンだけでなくストレスや性格も関与することから、カウンセリングや安定剤が必要になることもあります。月経の量が増えると、子宮筋腫や子宮腺筋症(子宮内膜症に近い)の検索が必要となります。


 月経は他人と比較できないことから異常に気づくのが遅れたり、また、我慢するものといった風潮があり、悩んでいる人は多いといわれています。近年、女性の一生における月経回数は増えており、また、月経に関するいろんな障害も増加しています。月経に関して因っていることがあれば何でもご相談ください。上手に月経と付き合ってもらいたいと思います。
(林産婦人科 婦人科専門外来担当医)

 

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